最新の燃費向上技術
自動車の燃費を良くするには、新型車両で開発された技術を知ることが近道です。現在の燃費向上技術は大きく3つに分類されます。
1)エンジン効率の向上
2)減速エネルギー回生
3)その他、(消費電力低減、軽量化、駆動損失低減、空気抵抗低減等)
ベース車両の燃費は下の図で黒線にあるように、一定速度で走行中の燃費が最大になり、加減速中及び停止中の燃費が最低になります。ここで、エンジン効率の向上は赤線で示すように図の右側の領域(加減速の少ない一定速度走行領域)に効果があります。単純にいうと、アイド
リング中の燃費は0km/Lですから、エンジンの効率をいかに向上しても0のままであることから 理解できると思います。
次に減速エネルギー回生は青線で示すように図の左側の領域(加減速の多い走行領域)に効果があります。単純にいうと、完全に一定の速度で走行している車両からは減速エネルギーを回生できませんから、この説明が理解できると思います。
そこで下図に自動車各社の燃費向上技術の特性を配置してみました。
同様に当社EPMS、Micro_HS、J-AFCの位置づけは以下のようになり、加減速頻度の大きい領域ではEPMS、Micro_HSが効果的で、定速走行ではJ-AFCが有効になります。
つまり、信号の少ない郊外路で最大のエコラン走行をして**Km/Lだった・・・というシチュエーションではEPMSやMicro_HSを搭載したことのメリットはでません。
同様に、いわゆるチョイ乗りだけの状況でJ-AFCを搭載することのメリットは出せません。
しかし重要なのは、一般的には車が生涯に走行する中では「加減速の多い走行」と「定速走行」とが一定の割合で混在しますから、生涯燃費でみるとこれらのデバイスを付加することの効果が出てくるのです。
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Micro_HSとi-ELOOPとの違いは、蓄電容量の差です。Micro_HSは価格との関係で使用できる電気二重層コンデンサの容量が小さいことから平均車速が高くなると燃費改善効果が小さくな
ります。 |
J-AFCはガソリンの噴射量を減らして燃費を向上する装置です。 |
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J-ECO/ACは冷房中の暖房併用を停止して、冷房だけで車内温度を快適に保ように制御します。 |
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ガソリン消費量の内、約10%は走行と関係のない電力として消費されます。(例えばオーディー、ワイパー、ストップランプ、エンジン制御装置、エアコン等)。EPMSはこのような、走行に必要のない電力をガソリンから消費させるのではなく、ブレーキング時のエネルギーを回生することによって賄いガソリン節約を図ります。 |
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Micro_HS : マイクロハイブリッドシステム |
車内で使う電気は”ただ”ではありません。実は、かなりのガソリンを消費して電気が作られています。詳細には、車が40km/h一定の速度で走行する為のエネルギーと比較して、その10%程度は電気を作る為に使われているのです。ですから、この電気を別の方法で作れば必然的に10%の燃費改善になりますので、これを”減速エネルギーの回収”でまかなうのがマイクロハイブリッドシステムです。EPMSも同じ効果を持つ装置ですが、Micro_HSはシガライターソケットに挿入するだけで装着できる点が特徴です。
また、EPMSでは減速検出の方法としてエンジンコントロールコンピュータに接続されているアクセルペダルの踏み込み量を表すセンサーの信号を利用していますが、Micro_HSでは高精度の加速度センサーを内蔵することで、減速エネルギーの回生領域が広くなっています。 |

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燃費は渋滞・走り方・季節・車載重量等で大きく変動しますから、例えば1年間の平均値のように、できるだけ長期間の平均値で比較する必要があります。また、満タン法計測は可能なだけ空になるまで走行して満タンにすることでより正確な計測が可能です。
|J-AFC
車両のエンジン制御ECUの空燃比設定には、ソフトウエア上でガードがかかっている車種があります。この種の車種では、J-AFCを装着しても殆ど空燃比を変更できず、燃費効果が1〜2%に留まる場合があります。
また、加減速の多い市街地走行や、エンジンが冷えている状態から短距離しか走行しないような条件ではあまり効果がでません。J-AFCは、できるだけ一定速度で長距離を走る所謂エコラン走行のような条件でより大きな燃費向上が期待できます。なぜなら、その様な状況では、ポンピングロスが一番大きくなっていますので、このロスを低減するのが本製品の効果だからです。
|EPMS
EPMS装着によってバッテリ電圧が変動します(原理的にやむを得ない現象です)。その為、夜間のヘッドライト明るさ変動・メータ照明の明るさ変動が発生しますが異常ではありません。バッテリーが劣化しているとこの現象が大きくなるとともにEPMSの効果が低下しますから、新品バッテリーの装着をお勧めします。
EPMSは夜間走行の多い使用条件のような、電力消費の多い条件で比較すると燃費向上効果が明確になります。 また、EPMSによる電力回生は加減速の多い市街地走行で有効な手段となります。
|Micro_HS
マイクロハイブリッドは、プリウス等のフルハイブリッドシステムと同じく”燃費を良くする装置”ではなく”燃費を悪くしない装置”です。従って、理想の道路を加減速無く一定の速度で走行する場合には何のメリットもありません。つまり、平地を一定速度で走った場合に15Km/Lの車がGO−Stopの多い市街地を走行すると8Km/Lになるところが、これらのシステムを搭載することによって9Km/Lにする事が可能なのがこの種の装置の特徴です。
(*数値は、理解の為に例として書いてありますので、実燃費ではありません*)
|J-ECO/AC
エアコン制御では、外気温度が30℃以上のような高温時で、且つ渋滞走行のような低速時には、コンプレッサが連続してON状態になります。その場合にはJ-ECO/ACによる効果は全くありません。J-ECO/ACの効果は外気温度25℃以下で巡航中のような走行条件でより効果的です。 |
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